29日の区間エントリーで、山梨学院大・オムワンバ選手の本戦での2区起用がほぼ確実な状況になりました。
再びオムワンバ選手のタイムを予想したいと思います。
オムワンバ選手が出した、全日本2区の37分16秒を元に、箱根2区の区間タイムを予想します。
ここでも同じような予想をしましたが、その時は「1年生で全日本2区で39分以内のタイムを出し、そのシーズンの箱根2区に出場した選手」という条件で平均タイムを出し、そのタイムからオムワンバ選手の37分16秒が箱根2区で言えばどのくらいの価値があるのかを予想しました。
その時の結果、オムワンバ選手の予想タイムは1時間06分23秒という物でした。
流石にこれはタイムが出過ぎている気がします。そこで今回は1年生選手にこだわらず、他の学年の選手も含めて平均タイムを出し、そこからオムワンバ選手のタイムを予想しました。
まずは、オムワンバ選手に近いレベルの選手という事で、条件は「全日本2区で37分台のタイムを出し、そのシーズンの箱根2区に出場した選手」です。
2005年〜2006年シーズン
サイモン (日大) 全日本2区37分46秒 箱根2区1時間11分40秒
2008年〜2009年シーズン
木原 (中学) 全日本2区37分44秒 箱根2区1時間08分22秒
宇賀地 (駒大) 全日本2区37分56秒 箱根2区1時間09分22秒
2009年〜2010年シーズン
宇賀地 (駒大) 全日本2区37分50秒 箱根2区1時間08分38秒
2010年〜2011年シーズン
鎧坂 (明大) 全日本2区37分38秒 箱根2区1時間07分36秒
2011年〜2012年シーズン
出岐 (青学) 全日本2区37分43秒 箱根2区1時間07分26秒
平均タイムは、全日本2区が37分46秒166(3桁までで切捨て。以下も同じ)、箱根2区が1時間08分50秒666、となります。
箱根2区のタイム÷全日本2区のタイム=1.822
このタイムからオムワンバ選手の箱根2区を予想すると1時間07分53秒になります。
今度はちょっと物足りないですね。これはサイモン選手が箱根2区でブレーキを起こした事が平均タイムに影響しているせいもあるでしょうけど。
次に、「過去に全日本2区と箱根2区を同一シーズン内に走った全選手」、という条件で平均タイムを出そうとしたのですが、その例数が何十例とあり、ブレーキを起こした選手や、気象条件が非常に悪い中で走った選手も出てくるので、データとしてあまり良くはありませんでした。
途中棄権をした選手の場合、どう平均タイムに加えれば良いのかわかりませんし。
区間何位以内の選手だけを対象にする、というアイデアもあったけど、その場合は猛烈な向かい風が吹いた年(97年の箱根往路は凄かった)なども含まってしまうので、やはりデータとしては良くありません。
そこで、タイムで区切る事にしました。
条件は、「同一シーズン内で全日本2区39分切り、箱根2区1時間10分切りを達成した選手」、です。全日本の2区が13.2キロと表示された1990年以降に、条件を満たした全例を調べてみました。
1990年〜1991年シーズン
平塚 (日体大) 38分51秒 1時間09分17秒
1992年〜1993年シーズン
渡辺 (早大) 38分51秒 1時間08分48秒
1997年〜1998年シーズン
梅木 (早大) 38分05秒 1時間07分48秒
1998年〜1999年シーズン
佐藤 (駒大) 38分16秒 1時間08分29秒
諏訪 (東海) 38分20秒 1時間09分31秒
1999年〜2000年シーズン
古田 (山学) 38分10秒 1時間09分50秒
佐藤 (早大) 38分32秒 1時間09分04秒
2000年〜2001年シーズン
徳本 (法大) 38分36秒 1時間08分59秒 (向かい風気味の大会)
2001年〜2002年シーズン
中崎 (帝京) 38分35秒 1時間09分08秒
2002年〜2003年シーズン
清水 (日大) 38分29秒 1時間08分50秒
2003年〜2004年シーズン
三行 (東洋) 38分58秒 1時間08分45秒
2004年〜2005年シーズン
伊達 (東海) 38分58秒 1時間08分04秒
2005年〜2006年シーズン
信田 (中学) 38分55秒 1時間09分37秒
2006年〜2007年シーズン
小野 (順大) 38分28秒 1時間09分51秒
宇賀地 (駒大) 38分28秒 1時間09分56秒
2007年〜2008年シーズン
宇賀地 (駒大) 38分10秒 1時間08分48秒
徳地 (中大) 38分47秒 1時間09分26秒
2008年〜2009年シーズン
木原 (中学) 37分44秒 1時間08分22秒
宇賀地 (駒大) 37分56秒 1時間09分22秒
2009年〜2010年シーズン
宇賀地 (駒大) 37分50秒 1時間08分38秒
村澤 (東海) 38分25秒 1時間08分08秒
2010年〜2011年シーズン
鎧坂 (明大) 37分38秒 1時間07分36秒
中村 (帝京) 38分29秒 1時間08分22秒
2011年〜2012年シーズン
出岐 (青学) 37分43秒 1時間07分26秒
村山 (駒大) 38分23秒 1時間09分04秒
以上25例で、2000年〜2001年シーズンの徳本選手の例は、箱根では向かい風が吹いた年ですが、向かい風の強さが猛烈な強風になったのは3区以降でした。もちろん2区にも影響はあったでしょうけど、徳本選手のタイムは今回の計算にはそのまま含めてあります。
また、徳本選手のタイムを除いて平均タイムを出しても変化はわずかです。
25例の平均は、全日本2区38分23秒080、箱根2区1時間08分50秒760。
箱根2区のタイム÷全日本2区のタイム=1.793(小数3桁まで)
オムワンバ選手の全日本2区37分16秒に、上記の1.793をかけると、箱根2区の予想タイムは1時間06分49秒となります。
やっともっともらしい数字が出ました。
ちなみに前年のシーズンでは、青山学院大の出岐選手が、全日本2区、箱根2区と連続で区間賞を取りましたが、その時の全日本2区のタイムである37分43秒に上記の1.793をかけると、箱根の予想タイムは1時間07分37秒になります。現実との誤差は11秒でした。
誤差を考慮しても、オムワンバ選手には1時間07分を切る実力はすでにありそうです。