大会前に行ったシミュレーションと現実の照らし合わせです。
1位 青学大
10時間49分27秒
シミュレーション11時間02分32秒
−13分05秒
2位 駒大
11時間00分17秒
シミュレーション10時間54分29秒
+5分48秒
3位 東洋大
11時間01分22秒
シミュレーション11時間01分06秒
+16秒
4位 明大
11時間01分57秒
シミュレーション10時間58分32秒
+3分25秒
5位 早大
11時間02分15秒
シミュレーション10時間59分27秒
+2分48秒
6位 東海大
11時間07分08秒
シミュレーション11時間05分31秒
+1分37秒
7位 城西大
11時間08分15秒
シミュレーション11時間17分56秒
−9分41秒
8位 中央学大
11時間09分18秒
シミュレーション11時間16分16秒
−6分58秒
9位 山梨学大
11時間10分43秒
シミュレーション11時間03分21秒
+7分22秒
10位 大東大
11時間11分15秒
シミュレーション11時間15分48秒
−4分33秒
11位 帝京大
11時間13分30秒
シミュレーション11時間13分12秒
+18秒
12位 順大
11時間13分32秒
シミュレーション11時間13分23秒
+9秒
13位 日大
11時間17分59秒
シミュレーション11時間11分54秒
+6分05秒
14位 國學院大
11時間18分12秒
シミュレーション11時間15分14秒
+2分58秒
15位 日体大
11時間18分24秒
シミュレーション11時間18分39秒
−15秒
16位 拓大
11時間18分24秒
シミュレーション11時間16分43秒
+1分41秒
17位 神奈川大
11時間18分47秒
シミュレーション11時間18分26秒
+21秒
18位 上武大
11時間18分53秒
シミュレーション11時間21分35秒
−2分42秒
19位 中大
11時間20分51秒
シミュレーション11時間13分03秒
+7分48秒
20位 創価大
11時間31分40秒
シミュレーション11時間25分23秒
+6分17秒
全チーム中、最もシミュレーションよりもタイムを伸ばしたのがぶっちぎりで優勝した青学大でした。
シミュレーションよりも13分以上もタイムを伸ばし、これは当HPでシミュレーションを公開し始めた11年大会以降、最高の伸び幅です。
優勝を狙うようなチームは、限界ギリギリまでデータ上の戦力も高めているのが普通なので、これほどの劇的なタイムの伸びが、まさか優勝タイムで見れるとは思いませんでした。
大会前に、どうも私のこのシミュレーションのデータ入力のやり方と青学大は相性が悪いと書きましたが、ここまで悪いとは思いませんでした。
データ上はぶっちぎりの優勝候補だった駒大。
5区の馬場選手が昨年並の走りが出来れば、ほぼシミュレーション通りですが、それでも青学大には遠く及ばない計算でした。
今大会はシード獲得がほぼ堅い、強力な戦力を持つチームが7チーム(青学大、駒大、東洋大、明大、早大、東海大、山梨学大)ありましたが、青学大以外の6チームはいずれもシミュレーションを下回りました。
速さだけでなく強さの部分にも、青学大と他のチームには差があったようです。
山梨学大はオムワンバ選手の欠場がありましたが、仮に出場していても、後7分タイムを縮めるのは容易ではなかったでしょう。
逆に城西大と中央学大の大健闘は見事でした。2区で勝負をかけた城西大と、2区を耐えて1区と3区でしかけた中央学大という、正反対の戦略も面白かったです。
全日本10位の神奈川大がシミュレーションで18分台とタイムが伸びず下位になってしまいましたが、現実ではかなりタイムを伸ばしてくるだろうと思いきや、本当に18分台になってしまいました。
箱根予選トップ通過の実績もあったし、1区、2区の滑り出しも良かっただけに、もう少し総合タイムも伸ばして欲しかったです。
全体的に見て、シミュレーションを下回ったチームが20チーム中14チームもいたのはやや残念に感じました。
昨年から、どうも現実がシミュレーションの下になってしまうケースが多いです。
対照的に、優勝記録は桁外れに良い方向に外れているのですが。
後30秒早ければシミュレーションを超えたという例が4例もあったので、昨年と比べればそこそこ当たったというところですが。
シードラインの10位のタイムについては、シミュレーションよりも現実の方が2分程度早いという結果でした。
過去にも同じようなケースが何度もあり、昨年こそ大外れでしたが、どうも私のシミュレーションのやり方だと、現実よりも2分程度遅いシードラインが予想されるようです。
山の神について
5区で1時間16分15秒の大爆走をした神野選手。
今回のシミュレーションでは個人タイムのピックアップはしませんでしたが、もう一度同じデータでやり直し、神野選手のタイムをシミュレーションしてみました。
5回の平均値を1戦と数え、9戦行い5番目のタイムは、1時間19分35秒でした。現実はこれよりも3分20秒もタイムを伸ばしています。
09年大会、当時はこのHPはありませんが、シミュレーション予想は行っていました。
東洋大の1年生だった柏原選手の5区のシミュレーションタイムは現在と同じやり方で、1時間19分23秒と出ていました。
現実はそれよりも2分5秒も早い1時間17分18秒を叩き出しています。
神野選手にしろ柏原選手にしろ、山の神の登場は本当に予想がつきません。
青学大のタイムについて
青学大が出した10時間49分台の大記録。
シミュレーションよりも13分も早い記録を出しましたが、逆に考えて、どれくらいの走力があればシミュレーションで10時間49分台が出るのかを検証してみました。
駅伝SLGの選手のパラメータは、安定感の項目を基本的には「D」に設定し、1区と4区を走る選手は、レース展開やコースの短さから大崩れはしにくいので安定感は「C」としてみました。他の細かいパラメータはいじりません。
1万mのタイムは10人全員を28分20秒に設定し、9戦中5番目のタイムを採ると10時間51分35秒でした。
この事から、駅伝SLG上で10時間50分を切るタイムを出す為には、28分15秒クラスの選手を10人揃える必要がありそうです。
山の神が5区を1時間16分で走ってくれるチームならば、5区だけで3分は稼げるので、28分25秒くらいでも何とかなりそうです。
青学大がまた来年10時間50分を切るようなタイムを出すとしたら、他のチームがそれに対抗するためには、
@28分15秒クラスの走力を持つ選手を10人揃える
A神野選手と同等レベルの山の神を発掘しつつ、他の9人は28分25秒クラスの走力の選手を揃える
@Aのどちらかが必要になりそうです。
学生長距離の常識で考えると、どっちもほぼ不可能なレベルだと感じてしまいます。
しかし今年の青学大の10時間49分台の記録も、常識では考えられないレベルだったので、可能性はあるかも知れません。