2011年箱根駅伝の予想
明日に迫った箱根駅伝の予想です(2011年1月1日時点での予想です)。
最初に言っておきますがあまり当たっていません(笑)過去3年間1人でひっそりと予想して、本戦の結果と照らし合わせて楽しんでいましたが、今回から当HP上で公開します。
駅伝SLGというフリーソフトを使って予想してみました。このソフトは選手の1万メートルのベストタイムを元に各区間のタイムを予想するソフトですが、火川勇気独自の考え方に基づき、
(1)20キロやハーフマラソンのベストタイム
(2)前年度の箱根駅伝の区間タイム
(3)今年度の全日本大学駅伝の区間タイム
以上の三つのデータから選手の1万メートルの事実上の走力を予想し、実際の1万メートルのベストタイムより良かった場合はそちらを採用しています。
全日本大学駅伝の区間タイムの扱いについてですが、今シーズンの全日本は超ハイレベルな戦いでしたが、やや追い風が吹いていました。今回のデータには追い風の影響はなかった物として扱っています。これは、早大の大迫選手が全日本でハイレベルな快走をしたのちに、ハーフマラソンでも同じくらいのハイレベルなタイムをたたき出したからです。全日本での好タイムが追い風による物とすれば、ハーフマラソンでの好タイムの説明がつかないからです。大迫選手がそうである以上、その他の選手もまた、追い風の影響がそれほどない中で自力でハイレベルなタイムで走破していたと考えざる得ないからです
シミュレーションは5回の平均値を1戦と数え、合計9戦行っています。これは1回だけだどバラつきが激し過ぎるからです。9戦の中でど真ん中のタイム、つまり上から見ても下から見ても5番目になるタイムを今回の予想タイムとして採用しました。以前はもっと複雑なやり方をしていて、20戦行って、すべて足して20で割って平均値を出す、なんてこともやっていたのですが、あまりに時間がかかるので簡単なやり方に変えました。実際には複雑なやり方でも簡単なやり方でもあまりタイムは変わりません。
出場選手については、12月29日に発表された区間オーダーを元に、基本的にリザーブにいる有力選手はすべて出場することを前提にしています。ただし、新聞や陸上雑誌などの記事で、明らかに出場できそうにないケガ等が報じられている選手は不出場とします。今回で言えば疲労骨折が報じられた早大の大物ルーキー志方選手は欠場として扱っています。その他の選手たちは多少不調などが噂される程度ならば出場できる物としています。
前置きが長くなりましたが、それでは公開します。ちょっとずれていて見づらいかもしれません。
予想される総合順位とタイム
1位 東洋大学 10時間58分25秒
2位 早稲田大学 11時間03分18秒
3位 駒澤大学 11時間06分44秒
4位 明治大学 11時間12分14秒
5位 城西大学 11時間12分22秒
6位 日本体育大学 11時間12分24秒
7位 山梨学院大学 11時間13分56秒
8位 東海大学 11時間14分32秒
9位 日本大学 11時間14分35秒
10位 中央大学 11時間15分09秒
11位 東京農業大学 11時間18分03秒
12位 関東学連選抜 11時間19分39秒
13位 拓殖大学 11時間20分07秒
14位 青山学院大学 11時間20分35秒
15位 帝京大学 11時間20分48秒
16位 上武大学 11時間25分02秒
17位 國學院大學 11時間26分02秒
18位 中央学院大学 11時間26分46秒
19位 神奈川大学 11時間27分30秒
20位 専修大学 11時間27分36秒
東洋大強すぎです。なんと11時間を切ってしまいました。今まで2008年からこのシミュレーションを行っていましたが、シミュレーション上の最高タイムは2009年の早大で、タイムは11時間07分21秒でした。今回の東洋大はそれを9分も上回ってきました。
当の早大も11時間03分18秒と超ハイレベルなタイムが予想としてはじき出されました。また駒大も11時間06分台のタイムで、シミュレーション上の最高タイムを上回ってきました。
流石にこの予想タイムそのままで走れるかと言われれば、あまりにレベルが高すぎてちょっと現実味がないような気がしてしまいます。ですが、現実の箱根駅伝での大会記録は11時間03分台だと思いましたが、この記録の更新は十分に狙えると思います。また東洋大は、昨年は11時間14分16秒と予想し、現実には11時間10分13秒で走破していますので、シミュレーションよりも実戦に強いチームと言えるかもしれません。
今シーズンのレベルの高さを物語るように優勝予想タイムも急上昇しましたが、シード権獲得ラインの10位のラインもまた上昇しました。10位以内の目安は11時間15分09秒にまで上がっています。過去3年間のシミュレーションと現実のシードラインはそれぞれ
2008年大会 シミュレーション11時間19分11秒 現実の大会11時間17分12秒
2009年大会 シミュレーション11時間17分46秒 現実の大会11時間18分33秒
2010年大会 シミュレーション11時間17分15秒 現実の大会11時間21分57秒
となっています。前回は大はずれでしたが、その前の2年間は意外とシミュレーションと現実が近いタイムになっています。もしかすると今年は11時間15分を切ってやっと10位になるような超ハイレベルな戦いになるかもしれません。これって10年前だったら3位、4位くらいになってもおかしくないタイムなんですけどね。
(1月11日補足 2005年の大会で10位のラインが11時間14分49秒まで上昇した事がありました。すっかり忘れていました)
個人的に注目している選手の予想タイム
総合タイムと同様に、5回の平均値を1戦とし、9戦の中で5番目のタイムです。()の中のタイムは9戦の中での最高タイムです。
1区
大迫(早大) 1時間02分23秒(1時間01分36秒)
油布(駒大) 1時間02分54秒(1時間02分09秒)
2区
ベンジャミン(日大) 1時間06分02秒(1時間05分36秒)
鎧坂(明大) 1時間07分23秒(1時間06分48秒)
村沢(東海) 1時間07分25秒(1時間06分57秒)
平賀(早大) 1時間07分50秒(1時間07分21秒)
3区
コスマス(山梨) 1時間02分20秒(1時間01分49秒)
矢澤(早大) 1時間03分05秒(1時間02分17秒)
5区
柏原(東洋) 1時間16分31秒(1時間16分09秒)
早川(東海) 1時間20分47秒(1時間19分58秒)
1区では大迫選手に1時間01分台を期待したいですね。シミュレーション上では9戦中2戦において1時間01分台が出ていました。同じ1年生の駒沢大の油布選手との熱い戦いを期待してます。
2区は日大ベンジャミン選手が強すぎる。シミュレーション上では区間記録を上回ってきました。1時間5分台すら数度出ていました。ただ、難区間の箱根2区に初チャレンジですから。どこまで予想記録に迫れるかが見ものだと思います。
鎧坂選手と村澤選手の日本人最上位対決はシミュレーション上では鎧坂選手に軍配が上がっています。走力も安定感も村澤選手の方が上としてデータを入力していたので、「たまたまそうなった」だけなんですけど・・・。ですが、実戦においても、予想外の快走やブレーキがあるわけですから、鎧坂選手が村澤選手に勝つ可能性は十分にあるでしょう。両者の差は高いレベルでのわずかな物だと思います。
他には早大の平賀選手が1時間8分を切るタイムで走破する可能性があるようです。全日本でも強かったので当然かもしれません。
拓殖大のマイナ選手についてはデータが少なすぎて予想が難しかったです。シミュレーション上では1時間07分を切るタイムが出るときもあれば、1時間08分30秒程度かかることもありました。一説によると、マイナ選手はベンジャミン選手よりも遥かに強いとも言われています。最も不気味なダークホースかもしれません。
今回の2区のシミュレーションは概ね好タイムが出過ぎているような印象です。プラス20秒くらいと考えたほうが現実的かもしれません。
3区はコスマス選手がやはり最強でしょう。全日本での快走を受けて、前年に3区を走ったときよりも走力はかなりアップしたものとしています。対抗は早大の矢澤選手ですが、今シーズンはコスマス選手との一騎打ちに勝利することもありましたが、大事な全日本でやや不本意な走りでしたので、データ上でもコスマス選手に遅れを取る形になりました。調子が良ければシミュレーション上の矢澤選手も1時間02分台前半のハイレベルなタイムが出ていました。
5区は近年勝負を決定付けている区間ですが、その主役である柏原選手がやはり強すぎる。竜神の異名は伊達ではないですね。予想タイムは前回の大会で現実に出したタイムを30秒以上上回ってきました。前回は向かい風が吹く中でのタイムですから、これくらいは当然かもしれません。ですが、この予想シミュレーションソフトには向かい風のデータなどは一切入れていないんですけどね。ソフトが空気を読んでくれたのか(?)やたらと納得の行くタイムがはじき出されました。逆に東海大の早川選手はちょっと物足りないタイムになってしまいました。あと1分タイムを縮めて、早川選手にも80分切りのタイムを期待したいです。
おまけデータ 過去3回のシミュレーションでの主な記録
総合タイムのシミュレーションで11時間10分を切ったチームの現実の記録です。
2008年大会
駒沢大学 シミュレーション11時間07分57秒 現実の大会11時間05分00秒
東海大学 シミュレーション11時間09分02秒 現実の大会は途中棄権
2009年大会
早稲田大学 シミュレーション11時間07分21秒 現実の大会11時間09分55秒
駒澤大学 シミュレーション11時間07分32秒 現実の大会11時間20分20秒
2010年大会
駒沢大学 シミュレーション11時間07分33秒 現実の大会11時間13分59秒