京急川崎で1人に声をかける。
2012年4月3日(火曜日)
台風のような天気の日だった。川崎駅で「京浜東北線は止まっていますか?」と女性に声をかける。
会話は続きそうだったが、こっちから退いてしまった。
2012年4月5日(木曜日)
京急川崎のSガストの前。食券の販売機を見ている女性に声をかけた。
「最近この店多いですよね」と声をかけたら、「持ち帰りじゃないです」という返事が返ってきた。会話にならず。
2012年4月9日(月曜日)
川崎で1人に声をかけた。「そこの階段すべりやすいよ気をつけて」と声をかけたら、うなずいていた。それだけで後は無視だった。
毎日のように仕事帰りにナンパをするのはこの日で止める事にした。精神的な負担が大きすぎて疲れ果ててしまった。
2012年4月15日(日曜日)
この日はナンパはしていない。っていうか出来なかった。
ついに地蔵と化してしまったが、いくつか気付いたり感じたりした事もあった。
この日は渋谷のツタヤに用があり、わざわざ神奈川県から渋谷まで行った。
ナンパの予定はなかったが、ついでなので渋谷で数人声をかけようかと思ったら、急に腹が痛くなる。胃の辺りがむかむかしてきて軽く吐き気を感じた。
瞬く間にナンパをしない理由がドンドン浮かんでくる。
「俺がナンパを始めた理由は全都道府県で女をゲットするためだろ!東京都にはもう用はないじゃないか」と、もっともらしい理由が浮かんでくる。
心の中で反論が浮かぶ、「セックスのためだけじゃなくても、プラトニックにでも声をかけるべきだ。ナンパから逃げるな!」
さらに「どうせなら2人組みの女性相手に逆3で声をかけた方がナンパの練習に良いじゃないか」と考えが浮かんでくる。
「でもかなり怖いしそれ・・・」、「去年は出来ただろ!」
頭の中でグルグル考えが渦巻く。頭の中で複数の自分が勝手に議論している感じ。
胃の中もグルグル回っているような気持ち悪い感覚を感じた。
結局ナンパはしない事に決めた。ツタヤだけ行って帰る事にした。急に体調は良くなり、気分は爽快になった。
これってもはやスランプと言うよりはナンパノイローゼでは?。
よく3月に埼玉県で女性をゲットできたなと思ってしまった。あの時埼玉県でゲットした女性は、決してイイ女ではなかったが、性欲はしっかりと感じられるルックスの女性だった。
声さえかけ続けていけば、肉体関係になれる女性とは必ずめぐり会える。それはわかっているのに、何度も前例があるのに、ナンパする気が起きなかった。
同時にもう一つ感じた事は、自分には「ナンパ師」は名乗れないなと思った。
これまでナンパを開始してから、10人の女性の連絡先を集め、その後10人の女性と再会を果たしてと段階を踏んできた。
いつか10人の女性をゲットする事が出来たら、その時はナンパ師・火川勇気と名乗ろうと思っていた。
だが、ナンパ師とはナンパの専門家であり、ナンパを愛しているからこそ名乗れる物。やる気がないままいつか10人ゲットを達成しても、自分に名乗れる物ではないと感じてしまった。
自分があまりナンパを愛していないと自覚してしまったが、それでも私は予定を変更できるような融通のきく性格はしていない。これからも関東でのナンパはしていく。まずは地元川崎で。そしてその後は千葉県で。
ナンパをする曜日については、今後は金曜日の夜か、予定が空けば土曜日の夜に限定する。他の曜日はナンパの事は一切考えないようにしてメリハリをつけようと思う。
このペースで川崎と千葉県に挑み、1人ずつ女性をゲットする事を達成できたら、関東でのナンパについてはそこで終了したいと思う。
2012年4月28日(土曜日)
川崎で8人に声をかけた。
時間が遅く、開始したのは23時30分ごろだった。京急川崎駅付近で一人歩きの女性を狙ってナンパを開始した。
4人目に話しかけた人が話し相手になってくれた。八重歯とメガネが可愛い19歳の女の子。銀柳街を並んで歩きながら、京急川崎からチネチッタまで歩いて話し続けた。
彼氏がいるとの事だが、GWの間も会わないらしい。
会話に下ネタも混ぜてみた。混ぜたというより直球だが、「ちゃんと彼とエッチしてる?こんなに可愛いんだから彼が我慢できなくて大変じゃない?」と。
女の子は「どっかその辺で抜いてるんじゃないですか」と答えていた。
チネチッタの近くでメールアドレスを尋ねたら教えてくれた。久しぶりに女性の連絡先をゲットできた。
5人目にダイスの近くで声をかけた女性は、後ろから見たらふらついていたので、かなり酔っぱらってそうと思い声をかけた。
声をかけて振り返った女性の顔色は全く普通。受け答えも普通。酔っぱらっているんじゃなくて、靴が合わないらしくて足元がふらついていたのだった。女性はすぐにタクシーに乗ってしまい、会話できたのはほんの少しだった。
8人目にJR川崎駅改札付近で声をかけた女性がいた。20歳くらいのラフな格好の女の子。コカコーラの500ミリ缶を持っている。
イヤホンをしていたが気にせず突撃した。「やっぱりコカコーラだよね」と声をかけた。女の子は立ち止まって無言でうなずく。
私は話し続けた。「ペプシなんてダメだよね」とか、「今は仕事帰り?」とか。女の子はその度に無言でうなずいていた。
最初に話しかけてから20秒くらいだろうか。女の子はイヤホンを取った。そしてやっと一言、言葉を返してくれた。
「えっなんですか?」と。
この人、最初から全くこっちの話が届いていなかった。ただ反射的にうなずいていただけだった。
私はコカコーラの缶を指差して「コカコーラ好きなんですか?」と最初からやり直した。
女の子は急に反応が悪くなり、「これ中身が違いますから」と謎の言葉を残して去っていった。