2012年1月27日
金曜日の夜。今年初ナンパをすべく渋谷にやって来た火川。昨年12月と同様に、美人だけに声をかけて連絡先を入手して再会を目指そうと思っていた。
代々木公園近くの道路のパーキングメーター(20時以降はタダ)に車を停めようとしたが、いつもは空いているのにこの日はやたらと混んでいた。
停めれる場所を探して道路を進んでいくと原宿の近くまで来てしまった。ついでなので原宿で声をかけて、渋谷まで歩いて移動しながらナンパをしてみようと思った。
代々木体育館でなにかイベントがあったらしく、原宿周辺は人が凄かった。人が多ければそれだけ美人に会う機会も多く、10分程度で3人の美人に声をかけた。すべて無視されたが、むしろ無視されるのはそれ以上話をしないで済むので気が楽だったりする。
4人目。竹下通りで何かを食べながら歩いていた女の子に、食べている物を尋ねて声をかけた。この女の子はマックの店員で、食べている物はチーズバーガーだった。地下鉄の入り口まで並行しながら会話をした。
「スマイル売ってください。0円で良いですか?」というお約束の冗談を飛ばし、店員さんはタダで食べれるの?ときいてみたら、お金を払って買ったらしい。クーポンを使って90円と言っていた。
顔も可愛く、愛想も良い女の子だったけど世間話し程度しか踏み込めなかった。
竹下通りに戻ろうと裏道でショートカットしようとしたら、迷ってしまった。原宿の裏道は迷路のように複雑で、凄く静かだった。静まり返っている裏道は、イベント帰りの人でごったがえしていた駅周辺との落差が凄く、なにか不気味だった。なんか原宿って怖い。
飲み物を買おうと自動販売機を見たら、コカコーラの500ミリ缶が130円で売っていた。物価高い。原宿怖い。
竹下通りに戻って、ここから渋谷まで歩いて向かった。
結論を言うと、テンポ良くナンパが出来たのは4人目のマックの店員さんの女の子までだった。この後は数時間かけて数人に声をかけただけというグダグダの展開だった。
明治通りを通って渋谷まで向かう。
今日は美人限定で声をかける予定なので、とにかく女性の顔に注目しなければいけない。しかし、過度に顔にこだわったのがいけなかったのかも。
同じ方向に歩いている女性は、顔がはっきりと確認しづらく声がかけづらい。前に回り、振り返って女性の顔をガン見しなければ良くわからないが、流石にそれは抵抗があった。
すれ違う女性に対してはじっくりと顔を見て品定め。「・・・・・・良し。美人だ。行こう!」と思った時はすでに美人は通り過ぎて後方に行っていた。走って追いかけるのは抵抗があった。
二つの言い訳をたくみに使い分け、女性を次々にスルーして渋谷に到着する。
渋谷のツタヤの前で私が立ち止まっていると、歩いていた女性がこっちをジッと見た。かなり綺麗なその女性は2度、3度と火川を見る。何かと思い、女性に近づいて声をかけてみたら、「すみません人違いでした」と言われてしまった。「誰と間違えたの?」と尋ねたが、返事はなく笑って誤魔化される。女性はツタヤの中に入っていった。
センター街を歩くと、サングラスをかけた女性が通る。ファッションとスタイルはほぼ完璧な雰囲気。目が良くわからないが、仮に目が細くても美人として通用する雰囲気があった。
渋谷駅方向に進むそのサングラス女性に「今日は良い事あった?」と声をかけると、「これからですよ」と返事があった。サングラス女性は意外と無視はせずに質問に答えてくれたが、早歩きでナンパ男を振り切ろうとしていた。言葉のキャッチボールを数回しただけだった。
再びセンター街を歩くと、赤い服をきた2人組みの男たちがいた。服には「Guardian Angels」と書かれている。噂にきいたことのあるガーディアンエンジェルという人たちだった。街の平和を守っているらしい。ナンパ男としてはあまり関わりたくない。注意とかをされると面倒なので。
美人限定で合計10人へ声をかけた。会話になった相手が4人もいたのは意外だが、ちょっと反応が悪いだけでこっちから引いてしまった。愛想が本当に良かったのは原宿のマックの女の子だけだった。
美人だけに声をかけるプレッシャーに疲れてしまいここで帰ることにした。車を停めている場所に向かい歩いている時に女性が通った。普通のルックスの女性。今回は美人限定でナンパをするというルールに反して、ついその普通の女性に話しかけてしまった。
その女性は名前をKさんと言い、仕事帰りで疲れているらしい。前日(木曜日)が休みで、今日から1週間が始まるらしい。「嫌なタイミングで声をかけちゃったね」と言うと笑っていた。「今日は疲れていますから」と言いつつも会話は続き10分くらいは話し続け、渋谷駅まで一緒に歩いて連絡先を交換して別れた。
美人限定でのナンパという今回のルールに反しての連絡先の入手。妥協とはちょっと違う。ある意味もっと性質が悪い。
美女10人に対しては「挑むスタンス」で声をかけていたのに、11人目の普通の女性には明らかに違った。美女に声をかけることに疲れ、癒しを求めたようなナンパだった。妥協よりもっと情けない気がする。
連絡先を教えてくれたKさんは24歳で、顔もスタイルも問題なく。茶髪が似合う普通の女性だった。普段なら連絡先を入手できれば喜んでいるレベルの女性だが、今回は自分が情けないという思いの方が強かった。