2011年11月11日

金曜日。横浜にナンパをしに行く。天気は悪く、この日も雨だった。天気が悪いとか、会社の都合で時間が取れないとかで、せっかくの金曜日なのにナンパがし辛いという状態が5週連続で続く。

不運にも程があるが、今回は雨でもナンパに行かなければいけない理由があった。

 

今回は吉田さん(ハンドルネーム)と一緒にナンパに行くことになっていた。ネット上で知り合った方と一緒に行動するなんて初めての試みだった。

スランプを脱するためになにか新しい事にチャレンジをしてみたくて、HPから感想のメールをいただけた吉田さんにコンタクトを取り、今回ご一緒してもらった。

 

吉田さんは初声かけをすでに経験済みで、今回は2度目のナンパになるという。

横浜駅のダイヤモンド地下街の入り口で待ち合わせをする。かなり緊張した。今までにない緊張感を感じる。これを求めていたのだろうけど、ちょっと胃が痛い。もっとも、最近は1人でナンパに行っても胃が痛んだりしたけど。

吉田さんと合流し、さっそくナンパを始める。目の前を通りかかった女性に声をかける。「彼氏と待ち合わせです」と断られた。女性は指で前方を指していた。その数メートル前に彼氏がいた。慌てて引き返す私。いきなり吉田さんの存在が頼もしく感じた。

 

ダイヤモンド地下街の入り口と相鉄線の改札の間は雨が当たらない通路なので、ここを行ったり来たりしながら、吉田さんとナンパについて語り合い、たまにターゲットを見つけて声をかけるというパターンだった。

今回のナンパの結果はほとんどダメで、12人に声をかけるが、無視されるか、断りモードのまま1〜2分話をしてくれるという程度だった。

吉田さんも相鉄線の出口付近で1人の女性に声をかけて、商店街の通りに出ても粘っていた。

 

終盤になって、モアーズの前でかなり可愛い顔立ちの女子高生が通りかかった。声をかけると、女子高生は突然Uターンをして、その10メートルくらい先にいた中年男性の元へ走っていった。お父さんだろうか?お父さんと別れた直後に声をかけてしまったのかも。

このお父さん、なぜかすごく笑顔。私に向かって手を振っていた。なんとなくノリで、気をつけをして、腰を90度に折ってお辞儀をしてみた。お父さんはさらにウケていた。少しはナンパをする男のイメージ向上になっただろうか。

 

時間になり、吉田さんと別れる。吉田さんはもう少し横浜駅で活動をするらしい。

今回のナンパは終盤になって体と心が軽くなっていく感じがした。人と一緒に行動するというのは、やはり1人で行動する時とは精神状態が少し変わるのかもしれない。結果は全然でなかったけど、久しぶりにナンパが楽しく感じられた瞬間もあった。

(吉田さんありがとうございました!)

 

 

                                      2011年11月18日

金曜日、仕事のあとに一度家に帰り身仕度を整えてから新宿に向かった。赤い服装に金ぴかの靴を履き、気合いを入れて挑もうとした。

 

1週間前には、吉田さんに同行してもらったこともあり、久し振りに勢いをつけてナンパすることができた。今回もその勢いを維持してナンパをしようと思ったのだけど・・・

声かけ0人

ダメダメ感ここに極まれり。もう笑うしかなかった。むしろスッキリした気がした。

 

なおこの日は気象条件は素晴らしく、会社の付き合いやら休日出勤やらを気にする必要もなく、言い訳はなにひとつ見つけられなかった。

私が情けない事だけが、敗因だった。

 

さらします。この日、こんな服装で、2時間も新宿を歩き回っていた男が火川勇気です。不気味な笑顔を浮かべていました。

HUKUSOU.JPG - 55,350BYTES
大きい鏡状の壁に向かって一枚

 

 

                                      2011年11月21日

月曜の夜に川崎に行く。

どうも最近の私は、ナンパは金曜の夜に新宿でやる物という考え方にとらわれ過ぎている気がした。 とりあえず今後は新宿から離れようと思った。

ナンパには開き直る気持ちが絶対に必要だと思うが、慣れすぎている街では、新鮮さがなく、開き直りづらい気がする。

曜日を変えてみようと思い、あえて1週間の中で1番テンションの低い月曜に挑んでみた。場所を川崎にした理由は単に近かったから。

 

20人には声をかけるぞ!と意気込んで挑む。川崎の街に到着すると10人にしよう、とトーンダウン。

駅東口の繁華街で声かけを開始する。死ぬほど緊張する火川。完全にド初心者に戻っている。

 

無視が3連発続く。3人目の時は近くにいたヤンキー風の男女が振り返ってこっちをガン見していた。

その瞬間、闘志に火がついた。ヤンキーカップルの方向に突撃した。腕組みしながら早歩きでヤンキーカップルを追い抜き、その前にいる信号待ちのOL風の女性に声をかけた。

「こんばんは今日は良い1日でした?そのスマホめっちゃ目立ってますよ」

ピンクのスマートフォンが目立っていたのでそれを話題にして話しかけた。女性は会話に応じてくれたけど、完全に断りモード。どこのお店で買ったのかなどを尋ねたが、「その辺ですよ」という返事が返ってきただけだった。「バスに乗るので失礼します」と言って女性は立ち去って行った。

女性が立ち去り、ヤンキーカップルの存在が気になったが、周囲を見渡してもヤンキーカップルはもういなかった。

 

この後は幾分か体が軽くなり、スムーズに声がかけられた。結果は全くでなかったけど。

 

ラストの10人目。商店街の銀柳街で自転車を押して歩いていた女性に、「自転車乗らないんですか?ここは乗っちゃいけないところですか?」と声かけ。

女性の方から「ここって乗っちゃいけないんですか?」と返事があった。会話を延長して「お仕事帰りですか?」と質問してみたが反応は悪い。

横断歩道で信号待ち。赤信号の間はまだ会話は成り立っていたが、信号が青になると女性は自転車に乗り、何も言わずに逃げ去って行った。

 

とりあえず最低限の10人への声かけは達成できた。

結果はともかく、もの凄くスッキリした。良かったと本気でホッとした。私はナンパが出来るんだと。以前からやっているのだから、ナンパは出来て当たり前のはずなのに、最近は自分にナンパなんて出来るのだろうかと、なぜか自分を信じる事が出来なかった。

 

 

                                      2011年11月24日

木曜日の夜、東京都武蔵野市の吉祥寺に行く。

なにか新しい刺激が欲しくて、新しい街に行ってみたくなり、一度も行った事がなく、関東でベスト10に入る規模の繁華街である吉祥寺に決めた。

 

吉祥寺は、かつて好きだったマンガ「ろくでなしブルース」の舞台であり、マンガの中に登場した喫茶店が現実の吉祥寺にもあるという噂をきいたことがあった。その喫茶店を探したりもできないかと思っていた。

 

翌日の金曜日に再び吉祥寺を訪れて、その時に本格的にナンパをする予定であり、この日は街の様子を見つつ、数人に声をかける程度にした。

 

仕事の後に神奈川県から東京都に向かう。1時間以上の時間をかけて吉祥寺に到着。この日はバイクだったのでかなり寒かった。

吉祥寺はバイクの駐車禁止の取締りが厳しいときいていたので、停める場所を探しまわる。井の頭公園の近くに、バイクで進入できて公道ではなさそうな場所を発見し、バイクを停める。他にも2台バイクが停まっていたのでおそらく大丈夫だろうと思った。

バイクを停めた場所から吉祥寺の繁華街まではそこそこ距離があった。早足で歩き、冷えた身体を暖める。

 

駅の近くに到着していざナンパを開始しようとしたが、吉祥寺駅の井の頭通り側には警備員がやたら多く、トランシーバーを持って連絡を取り合っていたりして、すごくやりづらい。

とりあえず5人に声をかけようと思い、駅前から少しだけ離れた場所、スーパーのライフがある辺りで開始する。

ナンパに対する抵抗感は月曜日の川崎の時とくらべて格段に少なくなっていた。

 

まず4人の女性に声をかける。完全無視した女性が2人、話しかけるとちょっとだけ会話に応じてくれて、その後に申し訳なさそうに断った女性が2人。

特にその内の1人の女性からは「本当にすみません」と深々と頭を下げられた。こちらこそすみません、と私も同じように頭を下げた。変なナンパの光景だった。

 

5人に声をかければ良いと思っていたので、次がラスト1人。

どうせラストなら、警備員がいるところであえて女性に声をかけてみようと思った。ナンパに対してどういう反応をするのか確かめたかった。 

いざ、井の頭通り側の駅の出口に行ってみると、さっきまでいた警備員が一人もいなくなっていた。拍子抜けしてしまい、勢いがなくなる。駅前で通りかかる女性をただ見ているだけの状態に。

 

しばらくして通りかかった美人に声をかけようとするが、周囲にいたキャッチ風の男が気になり、声をかけられなかった。

そのすぐあと、地味な雰囲気の女性が通りかかる。年齢は20代中盤くらい。とりあえずこの人で良いかなと、声をかけた。

ハッキリ言ってしまうと、この地味な女性の顔は、標準よりも2ランクは下だった。

失礼ながら中の下にも届いていないと感じた。長年女っ気ない人生を生きてきた私にはギリギリOKだが、他のナンパ師ならば、普通は声をかけなそうな女性だった。キャッチの対象にもならなそうだったので安心して声がかけられたが。

 

話しかけると、その地味な女性は立ち止まって笑顔で会話をしてくれた。地味な女性の名前はKさんといった。間近で見て、やっぱりルックスは・・・。けれど、性欲を感じないという訳でもない。若いし細いし。

「一目ぼれしたから話しかけたんです」と、くだらないナンパトークをしてみたが、Kさんはすごく嬉しそう。男慣れしていないのだろうか。

近くにあったケーキ屋の話になり、Kさんはショートケーキが好きと言っていた。それをネタに、「疲れたときは甘酸っぱい物が疲労回復に良いらしいですよ」と、いい加減なトークでお茶に誘う。

Kさんは、家でご飯を食べないといけないからと断ってきた。私は「じゃあ今度行こうよ」と携帯を取り出し連絡先を尋ねた。Kさんは連絡先を教えてくれた。

 

予定の5人に声かけをする事ができたので帰宅することにした。

バイクを停めていた場所に戻ると、他に停まっていた2台のバイクがなくなっていて、私のバイクだけがぽつんとあった。

駐禁は無事だったが、一瞬焦る。(最近の世のバイク乗りは、停める場所がなく、仕方なく路上駐車すると監視員に狙われるという状況なのです)

 

今回、予想外に連絡先の入手が出来たので、本当は本番としていた翌日金曜日のナンパは取りやめた。

今週の土曜日は朝から会社の健康診断に行かなければいけなかったので。出来れば金曜は家でゆっくりしていたかった。

 

しかし、ナンパとは全然関係ない愚痴になってしまうけど、就職してから3ヶ月。土日に会社に関係する出来事があるのは本気でストレスだった。なんで皆、休日にあんなに楽しそうに会社の人間に会えるんだろうか。火川は顔に出ます。笑顔も最近は引きつっているみたい。

やっぱり集団の中で生きていける性格ではないみたいです・・・。

 

 

                                      2011年11月28日

月曜日、再び吉祥寺に行く。

先週の木曜に連絡先をきいたKさんとメールをして、再会のめどが立ったのだった。

 

ただお茶でも飲めれば良いと思い、無欲で吉祥寺に向かう。先週はバイクで行ったが、今回は車で行く。

先週、バイクを停める場所を探し回っている間に、安い車のパーキングもみつけていた。最大料金が1200円と安かった。

今回はここに車を停めたが、チケットを出す機械に張り紙があり、このパーキングは2日後の11月30日で閉鎖するらしい。せっかく安い所を見つけたのに。

 

待ち合わせ場所のアトレでKさんと再会した。

近くのケーキ屋でお茶を飲んでケーキを食べる。話をしていて、なんでKさんがナンパにあっさり応じたのか理由がわかった。

なんでも妹さんが結婚したらしい。先週の週末はそのパーティーがあったとか。

Kさんは彼氏もいないらしいので、姉という立場上やっぱり焦るのだろう。

 

ケーキ屋を出る。再会するという最大の目的を果たしたので、ここで別れても良かったのだが、Kさんは家までバスで帰ると言うので、何気なく「送っていきましょうか?」と尋ねてみた。Kさんは私の車に乗る事になった。

 

車に向かう途中に「指が綺麗だね」と手を触らせてもらい、そのまま握ってみた。抵抗はまったくない。

パーキングに着く。このパーキングは辺りは暗く静かで、人通りも全然ないところだった。

車内に入ってドアを閉め、2人きりの空間に。「Kさんは本当に明るくて魅力的な女性だよね。男をひきつける魅力があるよね。僕もひきつけられるよ」と冗談を言いながら顔を近づけた。

キスをする。Kさんはディープキスにも応じてくれる。

Kさんの身体を触る。上は問題なく触らせてくれる。生理中だからと下はダメだった。

 

「じゃあ口でしてくれないかな?」とお願いをしてみた。Kさんは応じてくれた。

 

Kさんの家の近くまで送っていき別れた。

 

ただお茶でも飲めれば良いかと思っていたのだが、予想外な収穫だった。

とはいえ、先週木曜日にも書いたとおり、今回の女性Kさんはお世辞にも可愛くはない。全然自慢にはならない相手だった。

だが、「セックスフレンドになってくれるかもしれない女性と会えたかも!」と、帰り道は今後の展開にかなりワクワクしていたのも事実だった。なにせ女っ気ない人生なので・・・。

 

後日談だけど、この後Kさんに数通メールを出したが、すべて無視されてしまった。やっぱり一時的な感情だったのだろう。ただ流されただけだったのかも。

 

とりあえず、これで9人目の女性との再会だった。目標まであと1人。吉祥寺にはもう来る事もないと思うので、次はどこの街にしようか。

 

1人と再会。10人の女性と再会するまであと1人

 

 

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