2010年5月13日

川崎の街にナンパに行った。

地下街アゼリア内で女の子に声をかけた。名前はMちゃんと言い、かなり可愛くてお洒落な子だった。愛想の良い反応だったのでそのままならんで話し続けた。アゼリアを出て映画館チネチッタに程近い場所で立ち話になり、世間話をしばらくした後にアドレスを尋ねてみた。Mちゃんは快く教えてくれた。

Mちゃんのケータイの画面を見ると、猫が待ちうけ画面になっていた。かなりの猫好きらしい。私も猫好きなので今度ネコカフェに一緒に行こうという話しをした。ちょうどこのときに話しをしている場所は、よくネコカフェの呼び込みの店員がいるのだが、その店は評判が悪かった。Mちゃんもそのことを知っていたので、今度違うネコカフェに行こうという話しになった。アドレスを教わって別れた。

 

 

                                      2010年5月14日

新宿でナンパ。41人に声をかけた。久しぶりに大人数に声をかけた。

まず西口でウォーミングアップのつもりで声をかけを始めた。いきなり意外なことがあった。私が女性に声をかけようとした瞬間、別の男も同じ女性に話しかけようとしていた。タイミングがかぶり、お互いにビクッ!となる。他のナンパ師を見ること自体が珍しく、本当に驚いた。

 

東口の繁華街で、飲み物を片手に颯爽と歩く派手な雰囲気の女性がいた。

女性が持っている飲み物をネタに、「それ美味しいですか?」「それどこで買ったんですか?」と声をかけた。愛想が良かったのでそのまま会話が続き、買い物に一緒について行くことになった。

この女性は山口県から来ていたKさんという人で、最初は会話はスムーズだったが、どんどん話しが弾まなくなっていった。私のトーク力不足を露呈することになってしまった。

地下街に入り、買い物のために化粧品を売っている店に入った。こんなところに男がくっついてきても、なおさら話題に詰まってしまった。化粧品の店を出て、ドンキホーテに向かう。ドンキでは商品を見ながら話しを続けたが、これ以上は時間の無駄だと思った。

ダメで元々でアドレスを尋ねてみたがやっぱり拒否された。Kさんとはここで別れてドンキを出た。

 

一つ意外なこともあって、Kさんは山口ではバイクに乗っているらしい。車種はカワサキ・ゼファー。ゼファーと言えば最低でも400CCのバイク。かなり細い華奢な感じの人だったので驚いた。私もバイクには3台乗り継いで来たが、全部250CCだった。しかも内2台はオートマ。Kさんは実は私よりずっと格上のバイク乗りだった。

 

 

                                      2010年5月15日

新宿にナンパに行く。始まる前はやたらと緊張した。新宿は一番ナンパに慣れている繁華街のはずなのに、いつまで経っても緊張する。いい加減自分が情けなく感じてきた。

そこで一つ気づいたことがあった。私は歌うことも趣味にしていて、週に一度は1人カラオケに行って歌の練習をしている。歌うことを趣味にして6年も経つが、いまだに1人カラオケに行くときは、カラオケ屋の店員や客の視線が気になってしまう。もうこれは私の性格なんだろう。ナンパも同じで、多分今後何年もナンパをし続けても、緊張する癖は変わらないと思った。

だからあきらめた。緊張して恥をかいて嫌なことがあっても、そんなことはもうどうでもいい。どうにもならないなら気にしても仕方ない。そう考えるとなんだか気が楽になった感じがした。

 

この日は20人に声をかけた。飲み帰りで酔っ払っている派手なギャルに声をかけてみた。「2軒目いこう」と誘ったら、そのギャルは笑って「いいよ」と言ってくれた。調子に乗って手を握ったら、「そういうのはダメ」と拒否された。下手なタッチ技をしてしまった。このギャルとはいまいち話しが会わない感じだったので、すぐにさよならをした。

 

 

                                      2010年5月21日

この日は昼から身体も気も重かった。まるで身体の周りの空気が濃くなっているように重だるい感じがしていた。歩いているときもひざの踏ん張りが利かないようで、全身に力が入らない感じだった。早い話が、いつも以上にナンパに行きたくなかった。

だがこれでナンパに行かなかったらサボり癖が付いてしまう気がして怖かった。言うことを聞かない身体にムチを打ってなんとか新宿に向かい、西新宿でナンパを開始した。

 

一人目に声をかけて、無視する女性を追いかけコンビニの中にまで入り、「いい加減にして下さい!」と怒られ、二人目に声をかけたら小走りで逃げられた。全然ダメだった。

 

五人目にかなり若い女の子に声をかけた。すごく驚いていたが愛想は良かった。名前はYちゃんと言い歳は19歳。春までは高校生だった。バイトを辞めてきたとかで、今バイト先の店長と話しをしてきて、辞めてすっきりして家に帰るところだったそうだ。

しかしこのYちゃん。顔もなかなか可愛いし、若いし、スレンダーではないがスタイルもそそる物を持っている。かなり好みの女性だった。

新宿駅西口から都庁を超えて、ずっと2人で歩いて話し続けた。Yちゃんは普段は自転車で新宿駅まで行くらしいが、この日は歩きだったのが幸いした。短時間ではあるがかなり打ち解けたと判断した。タッチ技を行うことにした。歩きながら理由をつけて手を握ってみた。Yちゃんは全く拒否しなかった。肩を抱き寄せても問題なかった。

これはもしかしてゲットまで行けるのでは。そう考えると急に緊張してきた。昨年11月以来ずっとゲット出来ずにいた。久しぶりのゲットが、春先まで女子高生だったこんな若くて好みの女の子なのだろうか。

だが、冗談のつもりで「俺と付き合ってよ」と言った辺りから話しが変な方向に行ってしまった。Yちゃんは本気に受け止めてしまったのか、仕事はなにをしてるの?今まで何人と付き合った?どういう理由で別れた?と質問攻めにあってしまった。なんとか適当にごまかした。

Yちゃんの質問はまだ続き、10代の頃はどうしてたのかをきかれてしまった。「学校に行かないでアニメばかり見ていた」と本当のことが言えるはずもなく、ありもしない青春話を捏造して語った。空しくなってきた。

なお捏造した話では、私は陸上部に所属するスポーツ野郎という設定になっていた。私は陸上競技オタクでもあったので、陸上の知識がこんなところで役にたった。

質問を何とかかわし、私はまたYちゃんを口説こうとした。すでに手を握ったり、肩を抱いたりしながら長時間話し続けているが、さらに今度は両手でギュっと抱きしめてみた。やわらかい感触と暖かさ、それに女の子の匂いがする。抱きしめたまま口説き続けたが、「付き合う人意外とはそういうのは無理だから」と断られてしまった。

しかしYちゃんの色香にすっかりやられてしまった私は、あきらめきれずに粘った。今度は話を変えて、「お台場辺りまでドライブに行って夜景を見るのはどう?」ときいてみた。Yちゃんは意外にも乗り気で、私はすぐにYちゃんの手を引いて自分の車に向かって歩き出した。だが、私の車は遠かった。車は夜間はタダで停めれるパーキングメーターに停めていた。繁華街からは相当離れていた。車までの距離にYちゃんが耐え切れず、「もう疲れた」と言い出し、テコでも動かない状態になってしまった。

私がひとっ走り車を取ってくるという手もあるが、その間にYちゃんはいなくなってしまうのではないかと怖かった。タクシーに乗るには距離が近すぎるようで気が引けた。Yちゃんは地面にへたり込んでいる。私も隣に座り、ここで最後の口説きを行うことにした。

話し続けているとYちゃんのガードがちょっと甘く感じる時があった。タイミングを見はからってまた抱きしめた。だがまた拒否される。そんなことを何度も繰り返した。Yちゃんをあきらめきれず、なんとか口説きたくて、時間が経つのも忘れてワンパターンな口説きを続けていた。

さすがにYちゃんはもう帰りたいと言い出した。時間も遅いのでこれ以上引き止めることも出来ず別れた。

深夜の新宿で2時間に渡る死闘の末の敗北だった。

 

ドライブに誘ってOKしてくれたときに、すぐにタクシーに飛び乗って私の車に向かっていれば結果は違ったかもしれない。終電もない夜中に車に乗せてしまえば、口説ける可能性はずっと高くなったと思う。私の判断ミスでゲットを逃してしまった可能性が高い。Yちゃんは若くて可愛かっただけに、悔やんでも悔やみきれない結果になった。

Yちゃんを抱きしめた感触が腕に残っていて、悶々とした気持ちを引きずりながら神奈川県まで帰った。

 

 

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