2009年10月11日

今までにない規模のナンパをしようと思った。これまでは多くて1日に10人程度しか声をかけられなかったが、この日はその5倍の50人に声かけをしようと思った。場所は横浜駅周辺で軽くウォーミングアップをして、その後メインの場所として新宿駅に行くことにした。

最初の声かけや会話の内容は他愛もない物で、「この辺りで○○を知りませんか?」などと適当なことを尋ねて、教えてくれたら、「お礼にお茶でもどうですか?」と誘った。苦笑されることもあれば、申し訳なさそうに断る女性もいた。道を尋ねているのに無視した女性もいた。

 

まずは横浜駅に向かい、10人の女性に声をかけた。道を尋ねたりした後にお茶に誘った。道を尋ねても、返って来た答えがあまりにも事務的な感じだったときはお茶に誘うなんて出来なかった。まともに会話になった相手は3人いたが、あっさり3人とも誘いは断られている。

 

印象的だったこともあった。それは制服姿の女子高生に声をかけたことだった。その女子高生は本当に可愛かったが、会話の最中は下を向きながら早歩き。いかにもナンパ男と話なんてしたくないといった雰囲気だった。でも会話自体は成り立っていたので、私も早歩きしながら横につけて話し続けた。

お茶に誘ったら「今急いでいるんで」と断られた。なんてことない失敗したナンパなのだが、女子高生と会話をしたというだけで私は感動していた。若くて可愛くて制服姿がまぶしすぎる女子高生という存在。なにか、雲の上の存在というか、別の次元の存在というか、とても私なんかが関わり合うことが出来ない存在だと思い込んでいた。でも話しかけたらちゃんと反応してくれた。

しかも、私は心臓がバクバクと早打つほど緊張して声をかけていたが、女の子の方だって見知らぬ男に突然声をかけられて、緊張や動揺をしてることがわかった。同じ次元の存在だった。

 

横浜で新鮮な経験を積んだ後、車に乗って新宿を目指した。夜7時くらいに新宿に到着する。西新宿の繁華街で数人の女性に声をかけてみた。横浜と同じように単純な問いを投げかけて会話をするきっかけをつかもうと思った。「新宿駅の南口ってどっちですか?」、「一番大きい出入り口ってなに口ですか?」と本当に他愛もない。真面目に話しかけるよりも、身振り手振りを交えて明るくて面白い人間を装ってやってみた方が反応は良かった気がした。真顔で真面目に尋ねるよりは、多少不自然であっても明るくて面白そうな人間を女性は好むようだ。

 

ヨドバシカメラの店の裏手で女性に声をかけた。警備員が見ていたが、勢いで話しかけてしまった。話しかけたらその女性は外国人だったが、なんとか日本語は通じた。新宿駅までの道を尋ねると女性は親切に教えてくれた。道を教わった後、私は「この後は忙しいですか?」と尋ねた。女性は「仕事があるから」、と言い残してヨドバシの店内に消えていった。従業員?だったのだろうか。この一連の光景をずっとヨドバシの警備員に見られていた。警備員の男は私に近づいてきて、新宿駅まではこう行けばいいと道を教えてくれた。私は恥ずかしくなってたまらなくなり、そそくさとその場を去った。

 

西新宿の繁華街を離れて、新宿駅のルミネ1から小田急百貨店本館の間を歩いている女性を狙ってみた。電車の乗り換えでここを歩いている人たちは多い。

20歳くらいのおとなしそうな女の子に声をかけて道ききをしてみた。その女の子は、「甲府から来ていて新宿のことはわからないんです」と答えた。山梨県とはずいぶん遠いところからだったので、興味がわき色々質問をしてみた。「帰りはどの電車に乗るんですか?」、「今からバスで帰るところです」と、ごく普通の会話が続いた。「新宿にどういう用だったんですか?」と尋ねると、その女の子はニンテンドーDSを取り出し、「今ドラクエ9をやっていて、すれちがい通信をするために人が多い新宿まで来たんです」と答えた。

私も昔ドラクエはかなりはまっていたので、共通の話題が見つかって、そのまま立ち話でドラクエ談義になった。といっても、私は昔のドラクエしか知らず、その女の子は新しいドラクエしか知らずで、いまいち共通の話題になってなかった気もしたが。

そうこうしている間に、山梨県甲府行きのバスが出る時間になってしまった。乗り場まで2人で急いで向かった。別れ間際にメールアドレスを教えて欲しいと頼んだが、彼氏がいるからダメと断られてしまった。

私はその山梨県甲府から来ていた女の子のことをあきらめた。だけど、なにか割り切れないような不思議な気持ちだった。関東でのナンパで初めて長話しが出来た相手だった。ほんのわずかな間だけ関わり合えた人、もう2度と会うことのない人、バスに乗り込む女の子の後ろ姿を見て、普段は滅多に感じない寂しさという感情を感じていた。

 

場所を少し変えて小田急百貨店本店から少し北に移動してみた。この辺りは西武新宿駅からの乗り換えの人たちが多い。

20代前半くらいの歳で大きな荷物を持った女性に声をかけて道をきいた。新宿のことはわからなくて、と申し訳なさそうに言われる。やはり地方の人で、新潟から来ているらしい。通信制の学生だが、試験などは直接受けるので、それでたまに東京まで出てくると言っていた。

ゆったりした感じの女の子だが、私も基本的におしゃべりな性格ではないので、むしろ会話のペースが合った。紀伊国屋で本を買いたいが、場所がわからないと言う。私もわからなかったので、2人で新宿の街を歩きながら探した。20分くらいだがこの女の子との会話は楽しかった。

向こうからも、私の仕事のこととかを色々質問されたりもした。双方向でのコミュニケーションが取れたのが嬉しかった。紀伊国屋を見つけ出し、いよいよお別れとなってしまった。お茶に誘うも、「勉強が忙しくて」と断られる。メールアドレスをきいたけどそれもダメだった。「また逢えたらそのときに」と言われてしまった。どう考えても次なんてない。だけど、会話をしていて不思議な一体感のようなものを感じさせてくれる女性だった。紀伊国屋に消えていく女性。私はそれを見届けずに立ち去った。

 

私は近くのヨドバシカメラのゲームコーナーにいって、ゲームを眺めながら休憩をした。さっきまでの経験が現実なのかを考えていた。2人の見知らぬ女性と長話をし、初対面とは思えないほど色々と話ができてすごく楽しかった。今までの人生でこんな経験はなかった。でも、その2人とはもう一生会うことはない。なにか胸にこみ上げてくるような物を感じる。頭がぼ〜っとして熱っぽく感じる。周囲の景色がゆらゆらっと揺らめいたような感覚がした。なんとも不思議な精神状態だったが、感傷にひたって時間を無駄にしたくはなかったので割り切って次の相手を探すことにした。

 

駅の東口でナンパを続けた。無視されても反応が悪くても、とにかく次、次、次と事務的に進めてみた。なんだか、すっかりナンパになれてしまったような感じがして、声をかけるときも緊張はしなくなっていた。そんなときに出会った女性がいた。

その女性は歳は20くらい。色白で顔立ちが整っていて、今日見た女性の中で一番お洒落な雰囲気。高そうな服を着ていて普段なら話しかけづらそう。でも、このときの私は勢いがあったので問題なくナンパした。

まずは道ききで声をかけると、普通に教えてくれる。私が話しかけても足を止めてくれず、横に並んだまま話続けていた。北海道出身で名前はMちゃんというらしい。六本木ヒルズで働いているという。かなり綺麗な女の子だがちょっと冷めた感じの雰囲気だった。ダメ元でメールアドレスを聞いてみた。「うんいいよ」という答えが返って来た。えっ良いの?私は耳を疑った。

全然会話が盛り上がっていなかったのに、かなりの美形でお洒落で六本木ヒルズで働いている女の子が、この私にメールアドレスを教えてくれるという。しかも出会ってからまだ1分か2分くらいしか経っていなかった。

メールアドレスを手打ちで入力した。やりなれないアドレスの入力に戸惑ってしまい、むしろ会話していた時間よりも長くかかったかもしれない。アドレスをゲットした相手とはいえ、あまり話が弾む人ではなかったので、アドレスをケータイに入力した後は速やかに別れた。関東地方での連絡先初ゲットだった!

 

Mちゃんのアドレスをゲットしたすぐ後、Mちゃんをさらに上回る超ハイレベルな女性が通りかかった。歳は20代中盤くらい。顔立ちの美しさがすごかった。私は迷わず声をかけて道をきいた。

その美しすぎる女性はちょっと驚いた感じで答えてくれた。世間話になり、その女性は宮城県から来ていたことがわかった。私は女性をお茶に誘った。断られたのだが、このときの私には勢いがあったので、「もうこんな美しい人とは2度と会えないと思って誘ったんですよ」とか「一目惚れしました。結婚して欲しいです」とか初対面の女性相手に恥ずかしいセリフを連発して粘った。そうすると、あきらかにその女性は動揺していた。

超がつくくらいの美形な女性が、こんな地味な私の言葉に動揺している。「今主導権を握っているのは自分なんだ」と、私は今までに経験したことのない自信のようなものを感じていた。結局お茶の誘いは断られ、連絡先も教えてはくれなかったけど、良い経験にはなった。

 

この後は特に収穫はなく、新宿で40人の声かけを終了した。横浜の10人と合わせて、1日で50人の女性に声をかけた。それで得た経験はとてつもなく大きかった。

連絡先をきけたMちゃんにメールをした。「今友達と飲んでいるよ」と返事があった。私は「帰り大丈夫?車で来てるから迎えに行こうか?」と送った。Mちゃんからは「ありがとぉ大丈夫」とメールが来て、これがもらった最後のメールになった。翌日私からメールしても、もうMちゃんが返事をくれることはなかった。

 

新宿でのナンパの感想だけど。私はとてもやり安いと感じた。歌舞伎町は危険だと思うが、他にも人が多くてターゲットが多い場所はいっぱいあった。新宿の繁華街の大きさは桁外れで、どこまで街が続くのかと不安になって来るくらいだった。

新宿は他の繁華街と比べて、凄く混沌としたごちゃごちゃした雰囲気があった。その雰囲気の中にいると、ナンパの恥ずかしさを忘れさせてくれる感じがした。しかし女性の反応そのものは新宿よりも横浜の方が良く感じた。

 

連絡先1件ゲット 10件集めるまで残り8件





(2016年 追記)

読みにくい文章ですね。

初期の頃はどこで改行して良いかもわからないまま書いていました。

記念にこのまま残しておきます。





                                      2009年10月16日

この日は平日の金曜日だった。今回以降は主に金曜日の夜にナンパをすることにした。場所は前回に引き続き新宿。仕事の後に、家で身支度を整えてから向かった。

声をかけるパターンは前回と一緒で、主に「南口はどっちですか?」「西口はどっちですか?」と単純な質問をして、会話が続きそうな相手なら、「好みのタイプなんですよ」と伝えたり、連絡先を訪ねたり、お茶に誘ったりした。ナンパと呼んでいいのかわからないくらい単純な声かけだったが、このパターンで青森ではうまくいってしまったし、前回の新宿でも連絡先をきけてしまった。今は下手に工夫などせずにしばらくはこのパターンを崩さないで行こうと思った。

 

前回新宿でナンパをしたときは、後半になって非常にハイテンションになった私だったが、しばらく時間が経って、すっかり元に戻っていた。身体が暖まるまではすごく緊張した。前回と比べて愛想の良い女性が少なかったのも問題だった。つらくなったときは流れ作業のつもりで声をかけ続けた。

 

西口の地下でナンパをした。どうも空が見えないと調子が出ない。閉鎖的な気分になってしまい声をかけにくかった。そんなときに、20代前半くらいと、10代後半くらいの女の子が2人続けて私の前を通り過ぎていった。

その2人は数メートルの間隔が空いていて他人だと思った。後ろを歩いている10代後半くらいの女の子に声をかけると、ナンパに慣れていないのか、凄く驚いた様子でしどろもどろになっている。そして前を歩いてる女の子が突然振り返った。前を歩いていた女の子と、しどろもどろになっている後ろを歩いていた女の子は顔が似ていた。

後ろを歩いていた女の子に尋ねた。「あの人(前を歩いていた女性)は友達?」と。後ろを歩いていた女の子は「いいえ」と答えた。でも前を歩いていた女の子は私を不審者を見る目でにらみつけているし、女の子同士で目で連絡も取り合っている感じだった。あっそうか!私は気づいた。姉妹だったんだと思った。

2人組みを相手にどう会話をすれば良いかわからず、私はすぐに引き下がった。立ち去りながら女の子たちの方を見たら、あっけにとられている表情で2人そろって私の方を見ていた。同時に2人の顔を見ると姉妹なのは確実と感じた。しかし自分から声をかけておいてスゴスゴ撤退するのは情けなくて恥ずかしかった。その光景を周囲に見られていて、笑われているんじゃないかと感じてしまった(被害妄想)。

しかしあの姉妹は数メートルの間隔を空けて歩いていたのが気になった。仲が悪い姉妹なのだろうか。私は迷うことなく若い方に声をかけてしまったから、自分を差し置いて声をかけられた妹をお姉ちゃんがいじめる・・・なんてことにならなければ良いのだが。

 

姉妹の一件で私はかなりバツの悪い恥ずかしい思いを感じたのだが、開き直ってそれを原動力とし、その後はハイペースで声をかけ続けた。

 

西口の歩道橋の上で30代後半くらいの女性に声をかけた。道ききの後に好みのタイプだと告げて、メールアドレスをきいてみた。断られたが、「もう2度と会えないと思って話しかけたんですよ」とキザな感じで迫ってみたら。相手は一度OKを出した後にかなり悩んだ様子で「主人に悪いから」と断られてしまった。

 

この後東口に回った。2人組みの酔っ払った感じの女性がはしゃいでいる光景を見た。2人のうち片方は超短いスカートを履いていて、パンツが丸見えになっていた。私は声をかけたかった。でも相手は2人組み。私1人で2人相手に声をかける度胸はなかった。悩んでいる間に2人はどこかに行ってしまった。

 

この日は41人に声をかけた。2時間とちょっとの時間でこのペースは前回の2倍の早さだった。

前回同様に後半になってからハイテンションになってきた。40人に声をかけてキリが良かったのでそこで終了したのだが、停めてある自分の車に向かっている途中に、可愛い女性がいたのでつい声をかけてしまい41人になった。なおその女性は、話しかけると私の方を見て一瞬ギョッとした表情を浮かべ、その後は完全無視だった。暗い夜道で声をかけたことも影響したのだろう。





(2016年 追記)

ナンパとは違う分野ですが、初心者の行う工夫はただの迷走だと知っていました。

その分野では初心者はただひたすら繰り返す事が大事でした。

ナンパでは最初がまぐれ当たりを引いた事もあり、しばらくはひたすら同じパターンを繰り返して声をかけて行こうと決めたのでした。






                                      2009年10月18日

地元の神奈川県川崎で初めてナンパをしてみた。日曜日の夕方に行ってみた。地元だが日曜日のこの時間帯に川崎の繁華街に来ることはあまりなかった。予想以上の人通りに驚く。

ナンパを始めるが、地元ということもあってなにかやりづらい。周囲の視線も気になるし、まだ外が明るいのもちょっと気になった。まず1人目に話しかけて川崎で有名な映画館のチネチッタの場所を尋ねるが、愛想がかなり悪い女性だった。

5人目まで愛想が悪い女性が続き、ナンパらしいナンパも出来ない。

だが6人目に話しかけたかなり若い女の子がいた。10代後半くらいの歳に見えたのだが、実際は高校1年生で15歳だった。確実にアウトの年齢だが、愛想が良かったのでトークの練習のつもりで話を続けてみた。名前をSちゃんと言い、チネチッタの場所を丁寧に教えてくれた。「実は好みのタイプだったから声をかけたんだ」と言うと、意外にも大喜びだった。他には特に会話が盛り上がったわけではないが、メールアドレスを尋ねたら、それはダメだけど電話番号なら良いとあっさりと教えてくれた。なぜ番号なら良いんだろうか。

なにはともあれ私にとって3件目の女性の連絡先が手に入った。

この後はあまり気が乗らず、6人だけで声かけを終了した。

 

Sちゃんの話の後日談

翌日に教わった番号に最初に電話をしたときは普通に出てくれて、高校のことなどのありきたりな話をした。私は24歳のときに定時制の高校に通っているけど、Sちゃんはその高校の生徒だった。つまり私の後輩だったことが発覚した。

同じ高校だったことで縁があったようで嬉しくなり、その次の日にまた私が電話をした。Sちゃんが電話に出た、と思ったら男の声がした。「おい出ろ」と聞こえた。びびった私はとっさに電話を切ってしまった。切る瞬間「もしもし」とSちゃんの声が聞こえたような気がした。

多分彼氏にばれてしまい、ナンパ男との関係をきっちり切るように言われたのだろう。

私が話の途中で電話を切ったのが気に入らなかったのか、Sちゃんかその彼氏かはわからないが、1日に数回電話がかかってきてしまった。怖かったのですべて出ず放置した。1週間が過ぎた頃にはもうかかって来なくなったけど、ナンパは結構怖いこともあると実感した。

 

連絡先1件ゲット 10件集めるまで残り7件

 

 

                                      2009年10月22日

平日だったが、夜に横浜駅に買い物に行ったのでついでにナンパをしてみた。8人に声をかける。パルナードの通りで30歳くらいの女性に映画館の場所を尋ねてみた。愛想が良かったので、「よく映画館行かれるんですか?どういう映画が好きですか?」と映画の話で会話を続けようとしたが女性は戸惑っていた。

はっきりと「実はナンパでしたと」告げて、「凄く好みのタイプだったから声をかけた」と直球で好意を伝えてみた。女性は「ごめんなさい」と言い残して去っていった。

 

 

                                      2009年10月23日

金曜日の夜に新宿へナンパに行った。30人に声をかけて、6人の愛想の良い人がいた。確率がなかなか良かったが、愛想が良い女性も、愛想の悪い女性も、反応や会話のパターンが今までとほとんど同じだった。特筆するような人はいなかった。連絡先を教えてくれた人はいなかった。

 

西新宿の繁華街でナンパをしていたとき、前方に1人で歩いている女性を発見した。後姿しか見えないが、ファッションで若そうと判断した。私とその女性の間には酔っぱらったサラリーマン3人組がいた。私は一瞬躊躇した。彼らも同じ方向に歩いているので、今その女性に声をかければ、サラリーマンたちにもろにナンパしているところを見られることになる。

覚悟を決めて、小走りでサラリーマンたちを追い越して、その数メートル前にいる女性に声をかけた。しかし女性とはほとんど会話にならず、スゴスゴ撤退した。撤退しながらサラリーマンたちの会話を聞いたら、彼らは仲間内の話に夢中のようで、目の前で起きたナンパ男が玉砕した光景は目にも入っていなかったようだった。

人から見られているなんて自意識過剰だったと気付いた。でも気付いてもやっぱり人の目は気になってしまう。もっと図太くならないといけないと思った。

 

 

                                      2009年10月30日

今週も金曜日の夜に新宿にナンパに行った。この日は今までにない新鮮な経験が積めた。

 

まずは西新宿で数人の女性に声をかけてウォーミングアップ。ある程度ナンパに慣れたつもりだったが、最初5人目くらいまではまだガチガチに緊張している。5人が過ぎた頃から身体が軽くなっていった。

新宿駅と西武新宿の間で待機して、乗り換えのために歩いている人の流れを見て、好みのタイプの女性をさがして声をかけてみた。「私の志集買ってください」で有名な女性がいる辺りでナンパをし続けてみた。

愛想の良い女性は前回よりも多いのだが、連絡先を教えてくれる人はいなかった。

 

今までにない経験として、西武新宿駅の近くで女性に声をかけて玉砕したときに、近くにいた長身の男が私の顔を見ながらニヤニヤ笑っていた。これまで延べ100数十人の女性に声をかけたが初めての経験だった。

他にも西武新宿の近くで声をかけた女性がいた。その女性はもともと機嫌が悪そうだったがダメ元でお茶に誘った。その女性は顔をしかめて「ナンパぁ?」と。私が「そうです。すごく好みのタイプだったから声をかけたんですよ」と言ったら、その女性は怪訝な表情で私をじ〜っとみて、顔→胸→腹→足→靴と、私を上から下までチェックすると、「やめときます!」と言って去っていった。なんか屈辱だった。

 

40人の女性に声をかけて、私はテンションが上がってきた。場所をアルタや紀伊国屋などがある辺りに移し、新宿駅と歌舞伎町を結んでいる細い路地で声をかけてみた。普段はキャッチがいる場所だったが、この日はいなかった。ここでラストスパートのつもりで10人の声かけを行った。

歌舞伎町方面から新宿駅に向かう人たちに声をかける。ただの偶然かもしれないがやたらと愛想の良い女性が続いた。2人に1人は愛想が良い女性だった。

 

20歳くらいの可愛い女の子に声をかけたら、すごく反応が良い。メイクがちょっとケバイ感じだがかなり派手で可愛い。いつものパターンで道ききをきっかけに話しかけた。その女の子はAちゃんという名前だった。

話しかけた後、並行して歩きながらのトーク。距離にしてたった100メートル程度の距離だった。TSUTAYAの前に差し掛かったところで。Aちゃんに「好みのタイプだから仲良くなりたい」とストレートに伝え連絡先を尋ねてみた。Aちゃんはすぐにメールアドレスを教えてくれた。また手打ちで入力する私。Aちゃんに「赤外線ついてないの?」と言われてしまった。Aちゃんは若くて可愛くてノリがよくてすごく魅力的だった。また会いたいと強く思った。この日はこの後もAちゃんのことばかりを考えていた。

 

可愛い女の子のアドレスをゲットしてさらにテンションがあがった私は、再びさっきまで声かけをしていた路地に戻り、女性をナンパし始めた。Aちゃんの次に声をかけた女性は、最初は愛想が良かったが、ナンパだとわかると態度が豹変した。これは初めてのパターンだった。私が「もう二度とあえないかもしれないし」と言ったら、それを怒ったような感じで強く否定して「仕事でここを通るからまた会えますよ!」と吐き捨てるように言って去って行った。

 

再び路地に戻りさらに次の女性に声をかけた。歳はパッと見20代中盤くらい。色白でほっそりした女性。服装も髪型もシンプルで飾り気が全然ない。話しかけてみると愛想は良いが、いまいちノリが悪いというか、逃げたがっているというような雰囲気を漂わせていた。終電が近かったので本当に急いでいたようにも見えたが。

新宿駅の近くまで並行しながら話し続けた。この女性は名前をHちゃんと言い、歳は私とタメだった。名前をきいたら最初は苗字で答えられてしまった。ナンパ慣れしていない純情そうな女性に見えた。最後に連絡先を訪ねてみると電話番号を教えてくれた。アドレスは入力が面倒なので、私は番号だけ教わるとすぐに立ち去った。正直Hちゃんのことより、明るくてノリの良かったAちゃんのことが頭に残っていた。

 

50人の声かけを終了した。終盤に新宿駅と歌舞伎町の間の路地でナンパをしたら10人中5人が愛想が良くて、2人から連絡先をゲットしてしまった。ただ運が良かっただけかもしれないが。

 

後日談だが、Aちゃんにメールをしたけど返事はなかった。Hちゃんに電話をしたらちゃんと出てくれて、音楽の話などをした。Hちゃんとは1週間後の金曜日にまた会う約束を取り付けることが出来た。縁があったのはHちゃんの方だったようだ。

 

連絡先ゲット2件 10件集めるまで残り5件

 

 

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