5度目のナンパ旅行 第1ステージ
第1ステージ出発前
第1ステージの目的地は青森県の竜飛崎を見て、日本海側を南下し、新潟県で軽くナンパをするという予定だった。
乗り物は、長年の愛車である250CCスクーターの予定だったが、走行距離が10万キロを突破し、調子が悪くなってきた車体だったので、急遽クルマを使用する事になった。
この第1ステージではナンパは新潟県で軽く声をかけるだけの予定だったが、宮城県のナンパ師からメールをいただき、都合が合えば初日に合流しようと言う事になった。
4度目のナンパ旅行終了後から、次の旅行に備えて、ヒゲは永久脱毛をする方向で考えていた。
しかしこれが面倒な事になってしまい、今回の旅の初日にまで影響をする事になる。
エステサロンのドクタータカハシでヒゲの脱毛を受けてみたら、中々の効果であり、今回の旅の出発1週間前にも予約をしていたのだが、唐突に事業撤退の知らせが届き、受けれなくなってしまった。
代わりに脱毛出来る場所を探し回った末に、何とか出発初日の午後に、美容クリニックで脱毛の予約が取れたのだった。
第1ステージ 1日目
9月16日。1年間勤めて窮屈な思いをした会社をやっと退職し、ついに自由の旅へと出発した。
昼1時頃に自宅を出る。数十分後には最初の目的地に到着した。そこは渋谷だった。
なぜ旅行なのに渋谷なのか?それは、ヒゲの脱毛が中々予定通りに行かず、色々とゴタゴタがあった末に、出発の初日に渋谷のクリニックでレーザー脱毛を受けることになったのだった。
この日は日曜なので、代々木公園近くのパーキングメーターのある道路は無料開放だった。車を停めて、渋谷の街まで歩く。
目的のクリニックであるアサミ美容外科で脱毛を受けた。
このクリニックのサイトを見ると、一見女性専用の様な印象を受けたが、しっかりと男性のヒゲ脱毛もやっていた。
料金はヒゲ全体にレーザーを照射して1回11600円。エステ系よりずっと安い。
化膿しないようにと、飲み薬も出してくれたが、追加料金はなかった。
(ヒゲの脱毛については、いつか別の項目をもうけて、そこで解説しようと思います)
しかしこの日は気温が暑い。
スマホで調べてみたら、この日の東京の気温は30度を超えていた。
暑くてもスカッと晴れてればまだ旅立ちには良いが、今にも雨が降り出しそうな嫌な天候だった。
汗だくになってクルマにもどり、再出発した。
都心を通り、国道4号線に入って東北を目指す。
天気の悪さ、暑さ、日曜日、と悪条件が重なり、予想通り道は混んでいて、埼玉県に入ってもまだ混みあっていた。やっと道路がクリアになって来た頃には日が沈んでいた。
延々と4号線を進み続けて、福島県福島市に到着。
宮城県のナンパ師とは連絡がつかず、当初の予定だった宮城県までは行けなかった事もあって、福島市で最初に見つけたネットカフェの快活クラブに泊まる事にした。
しかし、ナンパ旅行の初日から、話のネタが、渋谷でのヒゲ脱毛では、「ナンパ」でもなければ、「旅行」ですらない。
今回の旅は大丈夫だろうか・・・と自分で心配になってしまった。
第1ステージ 2日目
ネットカフェ快活クラブの売りである、無料モーニングを食べて出発。トーストとコーンとフライドポテトという簡単な朝食だが、無料はありがたい。
国道4号をひたすら北上する。
岩手県盛岡では、片側2車線で右側を走行中、前方の車が突然右ウィンカーを出して停車。慌てて左に車線変更をしてよける。
少し進むと、また同じ事をやる車に遭遇した。
大きな国道なのに、横切って右折する車がかなり多い。
(本当にシャレにならないくらい危ない経験でした)
盛岡市を過ぎてから3ケタ台の国道に移り、秋田県鹿角市などを通って青森県青森市へ。
ネットカフェ自遊空間の青森西バイパス店に泊まる。ここはシャワーがあり、以前から青森に旅をする時はよく利用している。
ちなみに、他の店舗ではシャワーが数百円の有料である所が多いけど、青森西バイパス店ではシャワーが無料だったりするのも助かる。
第1ステージ 3日目
第1ステージの目的地である竜飛崎へ行く。竜飛崎から対岸の北海道を眺める景色がすばらしい。
この景色を眺めていると、どうしても北海道に行きたくなってしまった。
(これが後の女性との「出会いの流れ」に大きな影響を与える事になりました。詳しくは第3ステージで)
しかし、景色とは裏腹に非常に不快な事があった。
なんだか異常に暑い。もはや暑いを通り越して熱いのであった(本当)。
スマホで気温を調べると、昼2時時点で青森市の気温は35.0度。
竜飛崎は青森市からは少し離れているので、若干気温は違うかも知れないが、それにしても異常気象だった。
ちなみに、この日は36.1度まで上昇したらしい。青森の気温ランキング歴代4位との事。
9月に限っては歴代新記録。
歴史の証人になった火川勇気だった。
竜飛崎から南下し、日本海側を通るルートで秋田県能代市を目指す。
能代市で1泊4000円ちょっとの格安ビジネスホテルに泊まった。
第1ステージ 4日目
秋田県能代から日本海側を南下し続けて、ついに東北地方を脱出した。北陸地方の新潟県へ。夜、新潟県の中心である新潟市に到着した。
いよいよナンパをしなければいけない。正直に言うと死ぬほど怖い。
前日までは、1人での気楽なドライブ旅行の感覚だったけど、一転して死に場所を求めてさ迷っている放浪者のような気分。
さらに言うと、初日に渋谷で受けたレーザー脱毛は、ヒゲが抜けてくるのには2週間はかかり、その間は逆にヒゲが濃く見えてしまう。あくまで第3ステージに合わせたスケジュールでの脱毛だった。
ヒゲ濃いし今回はナンパは止めようかな、と弱気にもなった。
新潟駅近くのセブンイレブンに立ち寄り車を停める。
近くを通りかかったOL風の女性に声をかけた。
新潟駅の場所をきくという、わざとらしい声のかけ方だったが、丁寧に教えてくれる。
道を教わった後、「今はお仕事帰りですか」と尋ねてみた。女性は「いや〜」とはぐらかし気味。
すぐに、「ありがとうバイバイ」と言って距離を取った。
びびって粘れず。久しぶりのナンパなので緊張した。
1人声をかけたので、この日はこれで良いかなとなってしまった。
自遊空間の新潟黒埼店に泊まる事にした。
自遊空間の駐車場に車を停めると、近くの歩道を女性が歩いていた。
急にやる気が沸いてきて、追いかけて声をかけた。
道聞きをしたが、道を尋ねているのに無視される。暗い夜道だったのも影響したのだろう。
自遊空間に入る。ここの店舗もシャワーがあるので助かる。
第1ステージ 5日目
ネットカフェ近くにある道の駅で時間を潰して、夕方まで待ってから、繁華街へ移動した。
今日こそもっと本格的にナンパをしなければいけない。
しかし、この第1ステージは、旅行そのものが目的で、ナンパはおまけなので、どうしても自分に甘くなってしまう。
「昨日2人声をかけたしもう良いかな」という甘えた気持ちもあった。
ナンパ旅行と普通の旅行を混ぜるのは絶対に良くないなと感じてしまった。
駅の南口側に車を停めて、最低でも20人への声かけか、もしくは1連れ出しを絶対にするぞ、と気合を入れて開始した。
1人目。すれ違った30代後半くらいのOLさん。中々の美人熟女。この人に駅までの道を尋ねて教えてもらう。
旅行で来てる事などを伝えて、女性のルックスを褒めたりしてみた。女性は「今は仕事中でして」、と後ずさりしながら逃げられる。警戒を解くことは出来ず。
2人目。南口の駅近くで声をかけた30代くらいの美人。無視される。
3人目。20歳ちょっとくらいの女の子。この後友達と会うんですよ〜と教えてくれる。友達は女の子で、行く場所はジャスコらしい。可愛い子なのにね・・・。結局失敗。
4人目。18歳の可愛い女の子!とても愛想が良くて、近くの専門学校に通っている事などを立ち話で10分くらい話してくれた。佐渡島の出身らしい。
なにか、4度目のナンパ旅行で鹿児島に行った時、奄美大島出身の女の子を即カラオケ屋に連れ込んで上手く行ってしまった体験を思い出す。
あの時の女の子は、今目の前にいる子ほど可愛くはなかったけど。
しかし、この女の子、今から帰るところで、帰ってからも特にやる事はないと言っていたのに、こっちの誘いには乗ってくれなかった。最初は愛想が良かったのに、ナンパだと分かると徐々に逃げ腰になっていった感じだった。
結局連絡先すら教われず失敗。女の子は最初とは逆方向に去っていった。多分怖くなって専門学校に逃げ帰るんじゃないかと・・・。
火川のトーク力不足で怖がらせてしまった。
南口から駅構内に入り、万代口側にまわる。万代口側の繁華街を見て回った。こっちの方が明らかに大きくて、ナンパには適してそう。
万代口にはスト師らしき男3人組がいて、女性に声をかけていた。ちょっといかつい感じでもあったので、キャッチだったのかもしれないが。
万代口側では女性に声をかけれず。
再び、南口側に戻った。ドンキの近くで30代くらいでルックスが微妙な女性が通ったので声をかけた。この日5人目の声かけ。
「今日は良い事あった?」、「別にないけど」、と最初はパッとしないやり取りであったが、逆に途中から会話がはずんでいった。
ストレートに、「好みのタイプだから声をかけたんですよ。ナンパでした」と伝えて、カラオケ屋に誘う事に成功した。
女性は38歳でルックスは・・・微妙。ギリギリセーフといった所。
美人熟女や20歳前後の若い子に声をかけて上手く行かず、結局30代後半でギリギリのルックスの人が誘いに乗ってくれる。
火川は別に凄腕ナンパ師とかではないので、女性ならばよっぽどルックスが悪くない限りは文句はないが、正直ちょっと空しさを感じた(それまでの4人がレベルが高かったので)。
とっとと、ゲットするか、拒否してもらって次に行くか、どっちにしろ早く結果を知りたかった。
それで、すぐに下ネタを飛ばしてみた。自分の股間を押さえつつ、「お姉さんを見てるとドキドキしまくりですよ!下半身が」とよく使うバカなネタをやってみる。笑いながら「やだぁ〜!」と意外な好反応。
カラオケ屋に向かう時も、女性の手を握ってみた。拒否なし。
えっ?もしかしてゲット確実?たった5人の声かけで新潟県がゲットできるのかと思うと、緊張もしてくる。
さっきまでのように軽口が叩けず、急に真面目になってしまう火川。
結果・失敗
カラオケ屋では普通に歌い、後半になってからボディタッチと進んだが、キスはダメで、それ以上は進めず。
「そういう事がしたいなら風俗行けば?」とビシっと言われてしまった。
下ネタで見せた笑顔や、手をつないでも拒否が全くなかった反応は一体なんだったのか。
よっぽどカラオケに行きたくて、おごってくれる男を待っていたとか?
それほど声をかけられる人には見えなかったし、たかが1000円ちょっとをおごってもらうために、見知らぬ男についていくのはリスク高すぎだろうし。
まあ、理論・理屈で女心を解するのは不可能なので、深く考えないのが1番。
とにかく大失敗だった。
とりあえず1連れ出しは出来たので、この第1ステージのナンパはこれで切り上げる事にした。
前日泊まった自遊空間に戻ろうとする。
途中で見つけた松屋で牛めしを食べて外に出ると、女性を発見。
ネギを持った主婦っぽい人。どこかで見た人だと思ったら、この日のナンパで3人目〜4人目に声をかけるターゲットを探している時に、近くを通りかかった人だった。その時は声はかけず、若い女の子に声をかけたが。
数時間も立って、駅からずいぶん離れた場所でまた同じ人を見るとは、これは縁がありそうだと思い、声をかける。
完全無視だった。
縁はなかった。
第1ステージ 6日目
新潟県から国道8号、17号と通り、群馬県を通って1都3県の南関東へ。夜に自宅に戻る。